現在20歳以上の日本人の80%がり患していると言われている歯周病、皆さんはどのような病気であるか正しく理解していますでしょうか?

歯周病は高血圧症、糖尿病、脳血管障害、その他あらゆる病気と密接に関係しており、主たる原因になっている事がわかってきました。(最新の欧米の報告によると癌の発生にも深く関与しているとのことです。)

それでは何故、歯周病にかかるのでしょうか?

原因は歯周病菌です。

人間のお口の中には800種類の細菌がいると言われています。

その中の10種類程度が歯周病に関係していることがわかってきました。

特にPG菌(プロフィロモナス・ジンジバーリス)、トレポネーマ・デンチィコラ、カンピロバクター・レクタス、タラリア(旧バクテロイデス)・フォーサイシス、アグリゲイトバクター・アクチノマイセテムコミタンス等が代表的な歯周病の原因菌です。

これらの菌の出す内毒素、外毒素が歯周組織を破壊します。歯周治療はこれらの菌を殺菌することが一番大切です。

歯周病と全身疾患

歯周病は口の中の問題だけではなく、さまざまな全身性の病気とも深くかかわっていることが明らかになってきました。

歯周病菌がつくる毒素や炎症を引き起こす物質は、歯周病の病巣から血液中に入り、全身に影響を及ぼす可能性があります。

実際これまでにも、口の中の慢性的な炎症や歯周病菌と、糖尿病や心筋梗塞、肺炎、低体重児出産――などとの関連性が報告されています。

歯周病についての正しい知識を持ち、歯周病菌が媒介となって起こる体へのさまざまな影響を考えて、口と歯のケアに努めることは、重要です。

糖尿病

糖尿病は、膵臓で産生されるインシュリンというホルモンが減少、もしくは消失することで血糖値が上昇し、この状態が長く続くことにより網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化などを合併症として引き起こす大変怖い病気ですが、歯周病とも大きな関連性をもっています。

糖尿病がコントロールされていないと高血糖となり、血管症(基底膜の肥厚)になります。

これが様々な合併症の原因となりますが、歯周病においても血管症がみられます。

また、プラーク(歯垢)に対する炎症反応においても、細菌を貪食する多形核白血球の機能低下と、コラゲナーゼ(細菌が出す毒素のひとつ。

コラーゲン線維を溶解する)の機能亢進により、歯周病が悪化します。 また重度の歯周病において、炎症性細胞が産生するサイトカインのうち、腫瘍壊死因子-α (TNF-α)などがインスリンの活性を干渉し、糖代謝が変化します。 これによって血糖値のコントロールが不十分となり、糖尿病合併症の有病率が高くなると考えられています。

多少難しい話になりましたが、簡単に言いますと、糖尿病の悪化は歯周病を悪化させ、この逆もあるということなのです。

ですから、歯周病を治療することが、糖尿病の改善にも繋がるということなのです。

心臓病

歯周病菌が血管を経由して酸素や栄養を心臓に送る冠状動脈に到達すると、血管壁にはりついて血栓を作ることがあります。

また血管の脂肪変性を起こし、その結果冠状動脈を詰まらせ、虚血性心疾患である狭心症や心筋梗塞を起こす原因になります。

それだけでなく、血液中に入った歯周病菌は必ず心臓に入ります。その薗が心臓の内側にある弁に感染すると、細菌性心内膜炎を起こします。

脳梗塞

歯周病菌が血管を経由して酸素や栄養を心臓に送る冠状動脈に到達すると、血管壁にはりついて血栓を作ることがあります。

また血管の脂肪変性を起こし、その結果冠状動脈を詰まらせ、虚血性心疾患である狭心症や心筋梗塞を起こす原因になります。

それだけでなく、血液中に入った歯周病菌は必ず心臓に入ります。その薗が心臓の内側にある弁に感染すると、細菌性心内膜炎を起こします。

肺炎

有病者や高齢者で体力が低下した方が、誤嚥(唾液や食べ物が、誤って食道ではなく気道に入ってしまうこと)を起こすと、気道内に入り込んだ虫歯菌や歯周病菌が肺で炎症を起こします。

これを誤嚥性肺炎と呼びます。

早産

血液によって運ばれた歯周病菌が羊水の中に入ることにより、免疫細胞は胎児を守るために歯周病菌を攻撃しますが、これが羊膜腔や胎盤膜に作用し、子宮の収縮や子宮頚部の拡張を引き起こし、早産に繋がると考えられています。

また、妊娠中の女性ホルモンを栄養にしている歯周病菌もあり、妊娠を考えている女性の方は、日頃よりお口の健康に気をつけておくことが大切です。

歯周病の最新、最善の治療法

歯周病の原因は前で述べたように歯周病菌です。その菌を取り除くことができれば歯周病は治るのです。

今まで進行した歯周病は手術を行わないと良くならないと考えられていました。

手術は痛く辛いものです。できれば避けたいですよね…

結核も抗生物質(ペニシリン)が普及する以前は手術を行っていました。

しかし現在では優れた薬(リファンピシン、PASなど)の登場により、手術なしに治るようになりました。

歯周病も歯周病菌をなくすことができれば本来持っている生体の治癒力で歯周組織は回復し、失った骨もある程度回復してくるのです。

現在当院では上記の細菌が患者さんのお口の中に存在するかを顕微鏡で確認を行い、歯周病菌がいる場合には、微酸性高純度次亜塩素酸水を用いて歯周ポケット内の細菌を溶菌する治療を行っております。

パーフェクトぺリオシステムで使用する機器

ぺリオセーバー

歯周ポケット内の浸出液、細菌を顕微鏡で診査し、動画を保存いたします。

パーフェクトペリオ

歯周病治療に用いる微酸性高純度次亜塩素酸水を生成する機械です。

時間の経過とともに効果が低下いたしますのでいつもフレッシュなものを使っています。

パーフェクトぺリオを用いた治療例

治療例1

初診時

全体に歯肉の色が赤くなっています)

ぺリオ1day トリートメント施術1週間後

全体に歯肉の色がピンク色になっていました

治療後(パーフェクトぺリオを用いたディープスケーリング施術、1週間後。)

歯肉の色がきれいなピンク色になっています。上の前歯のまわりの腫れもすっかりなくなっています。

治療例2

初診時

検査、ブラッシング指導、ぺリオ1dayトリートメント施術

パーフェクトぺリオによる歯周治療後

この方は残念ながら上の前歯3本だけは状態が悪かったため、抜歯をさせてもらいました。

残りの歯はパーフェクトぺリオにて歯周治療を行い、健全な歯肉になっています。

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